先月末に胃の内視鏡検査を受けました。大したことがない検査と思う人も多いでしょうが、私にとっては、ちょっとした恐怖。20数年くらい前に、人生で2回目の検査で、スムーズに進まなかったので、そのイメージが現在も残ってしまっています。3回目の検査の前には、血圧が思いっきり上がってしまい、看護師から心配されたのを覚えています。
その数年後、胃の調子が悪くなり、別の病院で検査せざるを得ない状況になったのですが、その病院では追加で「うとうとする」麻酔を注射してもらうことができました。それ以来、その病院で検査を受けています。とはいっても、うとうとし始めるまでが、やはり恐怖の時間です。
なぜ恐怖を感じるのか。呼吸できなくなるのではないかという心配をしてしまうのです。とくに花粉症などで鼻が詰まりやすいので、口に物を入れたら呼吸できないんじゃないかと気になって仕方がない(そんなことはまったくありません)。そこで、落ち着くにはゆっくり呼吸するのが一番と思い、試してみました。それでも、「ここから逃げ出したい」と思い始め、落ち着かなくなってしまいました。
そんなとき気づきました。「あれ、口からしか呼吸してないんじゃないか。鼻から吸って、口から吐いてみたらどうだろう」と。これは効果がありました。鼻が頻繁に詰まるためか、自然と口呼吸になっていたようです。そして、呼吸に意識を集中すると(たまに読んでいた呼吸法の本が役に立ったか)、だんだんと落ち着いてきました。しばらくして看護師さんがやってきて注射。次に気がついたのは、検査の最中に「なにか胃に入っているな」という感覚がして、医師の姿が目の前に見えたときでした。でもそれもほんの数秒間。そして知らぬ間に終了。
ゆっくり鼻から吸って、口から吐く… 口だけを使うのではなく、鼻も使う。これが重要なのかもしれません。